IoT時代の必須資格といわれる一陸特とは何か


総務省が定める国家資格

一陸特(第一級陸上特殊無線技士)は、通信システムの技術的操作をおこなうことができる国家資格です。陸上特殊無線技士には第一級から第三級まであり、一陸特はその最上位となります。操作や監督の範囲は電波法施行令第3条により定められており、空中線電力500ワット以下であり、30メガヘルツ以上の周波数の電波を使用する、陸上無線局の多重無線設備のみという制限があります。

通信業界で需要が高い

通信業界において一陸特は欠かせない資格であることから、一陸特の資格をもつ人材が求められています。たとえば、携帯電話基地局などの多重無線設備やテレビ中継局の施工や保守点検業務、あるいは気象レーダーなど無線標定用レーダー使用業務などでの活躍が期待されます。さらに、鉄道やタクシーの無線基地局、警察や消防などの防災無線基地局などでも引く手あまたです。そのうえ、海上保安庁や気象庁、運輸省航空局など、官公庁でも高い需要があります。

資格の取得方法には2種類ある

一陸特に受験資格はありませんが、無線や通信系の資格の中では難易度が高いので、無線に関する知識が欠かせません。試験は年に3回おこなわれますが、合格率は30パーセント前後です。とはいえ、国家試験に合格しなくても、一陸特を取得する方法があります。総務省総合通信局の認定を受けた事業者が実施する養成課程を受講し、修了試験に合格すれば資格が取得できるのです。

一陸特は将来性のある資格

通信技術の発展に伴い、一陸特資格所持者の需要は飛躍的に伸びています。今後もIT技術の進化によって、一陸特資格所持者の需要は安定して増加傾向にあると言えるでしょう。まさに将来性のある資格なのです。

一陸特とは第一級陸上特殊無線技士の略で、2月と6月と10月の年3回試験が実施される国家資格です。所持していると、テレビなどの放送局の中継設備業務が請け負えます。